著者 園田豪 電子書籍一覧


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「コズロフスキー知事の謀略に追い込まれたセミョーノフは自殺する。娘と娘婿の二人はその復讐を伊達清、千代の二人に依頼する。

サハリンに潜入し、伊達のかつての恋人ターニャ、その娘のアーニャ、そして現在のターニャの夫である旧友のセルゲエに会い、セルゲエの協力で危機を脱出した伊達は、千代と二人でオホーツク海の荒れる海の、海面すれすれを飛行して再度サハリンに向かい、海岸での式典で祝辞を述べているコズロフスキーを急襲する。殺害方法はセニョーノフの恨みを晴らすべく限りなく残酷な方法とした。

脱出のために再びオホーツク海上を東に飛ぶヘリをミグ戦闘機が追跡する。近づくミグ、伊達と千代はヘリを脱出して海中に逃れるが、その直後にヘリはミグのミサイルで撃墜される。そしてその先には何と『オホーツクの鯱』が…

息詰まるシーンが多い中に、アーニャが伊達の娘であったこととそのアーニャとの交流などに心温まるシーンが織り交ざっている。『オホーツクの鯱』というタイトルの意味が興味深い。」

「白村江の戦で大敗して、百済遺民を回収して撤退した倭国は、その敗北により唐に支配されることになった。やがて唐の占領部隊が大宰府に都督府を置き、駐留した。同じ拓跋部が建てた吐蕃と唐を戦わせ、それにより唐を半島から追い出し、倭国は独立する。大海皇子は天智天皇を殺害し、壬申の乱を起こし、北魏を倭国に再興して天武天皇となる。その朝廷の完成と永遠の継続のために持統、元明天皇となった藤原不比等が歴史改竄も含む施策を実施し、遂に漢家本朝の完成を見る。しかし千年の繁栄の礎を築きあげた功労者でありながら、自分の墓の存在さえ、消し去ろうとした人生観、態度には尊敬の念を抱かざるを得ない。是非本書を読み、その偉業と人となりに触れてほしい。」

 

 

 

2,000年のこと、オーストラリア北岸沖のチモール海で石油探査の試掘井掘削中に金属パーツを坑内に落としたが、それがBOP内に引っかかってしまった。それを取り除かなければ坑内作業が不可能なため、掘削中に取り外すことが許されないBOPを掘削リグ上に回収した。そして内部から金属パーツを取り去り、いざBOPを海底に戻そうとした時、作業員の誤操作によりBOPの下部約90トンの装置が水深500m超の深海底に落下してしまった。

坑井がノーコントロールになっているのでセメンティングを実施するも逸水、やむなくEZ-SVをメカニカルセットし、ウェルヘッド、BOPの状態確認、メディア対策、BOP回収法の検討など矢継ぎ早に決める。コントラクターのダイアモンドオフショア社は石油開発会社と密接な協力態勢をとり、回収に向け昼夜兼行で取り組んだ。BOPのダメージを考え、万一に備えシンガポールにBOP検査官を派遣して、代替品の調達準備を並行して行った。そして事故発生から6日目に遂にBOPの回収に成功する。この短期間での成功は世界記録であった。

ダイアモンドオフショア社の副社長の述懐が印象的だ。

「我々はこの事故とその後の協力関係から、対立ではなく融和なんだと言う東洋の心を知りました。初めての経験でした。これからのわが社のオペレーションにその心を生かして行きたいと考えております。ミスター島野、あなたが世界のどこかで坑井を掘削するときがありましたら是非ご連絡ください。私たちはあなたのために掘削作業をすることを喜びと感じています。ダイアモンドオフショアはいつでも、何処でも、あなたに出来る限りのサービスを提供したいのです」

責任のなすり合い、押し付け合いではなく協力が危機管理上の最重要なファクターなのだと教えてくれている。

石油開発関係に従事している人ばかりではなく、プロジェクトというものに携わる人たちの参考になると思う。

 

中国の政府傘下の人民中国雑誌社が発行する中国唯一の日本語雑誌『人民中国』2016年9月号で紹介された論考本である。北魏系渡来氏が日本の朝廷を奪取して天皇家となった漢家本朝は天武天皇によって完成した。そして後継者藤原不比等が持統天皇、元明天皇となり、その永続策が策定された。在地の天皇家の正当な継承者を装うために大きく歴史を改竄して作った偽史『日本書紀』の内容を解読・復元する驚きの一書である。また、千三百年明かされなかったいろは歌の真実を遂に解読している。そこには、柿本人麻呂の藤原不比等に対する呪いの言葉「不比等に死を」が隠されていた。なお、漢家本朝成立の経時的流れについては『太安万侶の暗号』シリーズ(四)~(七)に詳述した。さらに詳しい内容紹介(長文)もしているので、興味のある方は是非ご一読願いたい。

 

 

インドネシアのジャワ島にはスルタンが知事として治める特別州が存在する。そこでは古来のジャワ語が話され、書かれている。中心都市はジョクジャカルタ、有名なボロブドール遺跡のすぐそばだ。そしてその北には「神の山(グヌン アグン)」とあがめられる「グヌン メラピ」がそびえ、噴煙をしばしばあげていた。その南側の海に石油開発鉱区が設定、解放されようとしていた。南から来た女王とジャワの王とが出会いそして国が栄えたとの伝説を持つ人々は海の開発に反対だった。表向きには行動できぬスルタンは密かにその計画を潰すべく伊達清に依頼する。一滴の血も流さずに、との条件下での知略戦が始まった!

 

 

 

『萬葉傳授』各巻  随時出版中!(電子書籍)

天武天皇が完成させた漢家本朝は、北魏皇統の後裔(鮮卑系拓跋部)が継体朝に渡来し、長い雌伏と策謀の年月を経た結果であった。日本の皇位を奪取したことを取り繕うために『古事記』『日本書紀』などの偽史を編纂したが、渡来民であることを隠すために「和歌を詠んだことにする」ために『萬葉集』の編纂を柿本人麻呂に命ずる。このような背景を始め、『古今和歌集』の仮名序及び真名序の解読をし、さらに『古今傳授』の、異なる2種類の存在とそこに記述の三鳥三木から実際には四鳥四木であったことを導き、そこから『萬葉集』に関する大きな秘密を発見する。また三種の神器の一つである神璽の正体にも迫っている。

 

 

 

萬葉集』二十巻のうち、柿本人麻呂が編纂した巻一と巻二に所載の二三四首を『原萬葉集』と定義し、「いろは歌」に込められた秘密の言葉と同様な、隠された意味はないかと漢字の意味に遡り、漢文的な読みをし、さらに漢詩型への変形などを用いて徹底的な解読を試みた。本書は歌番一から三五までの解読をまとめたものである。歌番一の雄略天皇の歌とされるものは雄略天皇の作ではないことは明らかで、それは柿本人麻呂こと大三輪朝臣高市麻呂が、漢家本朝、特に持統天皇、元明天皇として君臨した藤原不比等(『人麻呂の暗号と偽史『日本書紀』~萬葉集といろは歌に込められた呪いの言葉』参照)の本当の姿と名前を暴いてやる、との柿本人麻呂の宣言文であり、それこそが『原萬葉集』の性格を表わしているのである。

 

 

 

この巻は雑歌のうちの歌番三六~八四の解読結果を記述したものである。歴史上不明だったことが数多く明らかになってくる。例えば歌番五〇の長歌からは、死の状況も、殯、葬送そして陵に関しても分からなかった天智天皇に関する重大事項が書き込まれていた。その要旨は「天智天皇が殺され、檜の棺に納められ、武人数十人の遺体と共に宇治川に流された。そして巨椋池あたりでそれを見つけた人たちが驚き、我を忘れて引き寄せたが、泉川(木津川)を遡らせた。天智天皇の支配する国が亡び、新しい世になることはかつて発見された亀の甲羅の文字でも明らかだった。棺は泉川を遡らせる。これは天が定めたことだ」というものだ。歌番五二には藤原宮の設計思想が隠されていた。歴史の謎が解けて行くのを実感できると思う。

 

 

 

この巻は、歌番八五~一四〇という相聞歌全ての解読結果を書いたものである。『原萬葉集』の二三四首の歌の中にただ一首『古事記』に載っている歌がある。歌番九〇だ。そして極めて類似の歌もある。歌番八五だ。
(歌番八五)君之行 氣長成奴  山多都祢 迎加将行 待尓可将待
(歌番九〇)君之行 氣長久成奴 山多豆乃 迎乎将徃 待尓者不待
(古事記)  岐美賀由岐 氣那賀久那理奴 夜麻多豆能 牟加閇袁由加牟 麻都爾波麻多士此云山多豆者、是今造木者也解読結果も興味深いが、この共通点は柿本人麻呂が編纂段階の『古事記』を読んでいたことを示す。それどころか柿本人麻呂が『古事記』『日本書紀』所載の上代歌謡の作者である可能性を強く示唆する。詳細はこの巻の中に記述されている。

 

 

 

この巻では、挽歌の前半である歌番一四一~一九三までの解読を行っている。『萬葉集』は全て漢字で、しかも漢文的表現を用いながらの表記のためか、いわゆる読み下しを元々の歌だと誤解している人が多い。幾つもの読み下しが提案されている場合もあれば、現在まで読めないとされるものまである。歌番一五六、「三諸之 神之神須疑 已具耳矣自得見監乍共 不寝夜叙多」は難訓歌と呼ばれるもので「「已具耳矣自」」の部分の読みは定まっていなかった。本書ではこれを「ヲグニムジ」と読み、その意味を考究している。更に歌番一九三の解読によって、草壁皇子が天武天皇の時代に三河国の赤坂に住んでいて、阿騎野での殺害の後、三河国の宮路神社の場所に葬られたとの歴史が浮かび上がった。解読の楽しみだけでなく、解読結果に驚く経験が得られるだろう。

 

 

 

この巻は、挽歌の後半、歌番一九四~ニ三四までの解読の結果を示したものである。歌番一九六は「明日香皇女木缻殯宮之時柿本朝臣人麻呂作歌一首 并短歌」との題詞のついた長歌であるが、解読の結果、天智天皇という藤原不比等にとっては滅ぼさなければならぬ相手の娘、明日香皇女に恋をしてしまった藤原不比等の人間らしい様子が浮かび上がった。持統天皇となった藤原不比等が『日本書紀』の記述を見る限り、生涯に一度訪ねた女性がこの明日香皇女なのである。「不比等の恋」、そんな歴史の表には決して現れない人間関係が『萬葉集』の解読で見えた稀有な例ではないだろうか。詳細な検討に引きずり込まれるのではないだろうか。

 

 

 

 

この巻は本論の前半であり、『原萬葉集』全二三四首の歌の解読結果の集約と解析の一部を記述する。具体的には、「解読結果一覧」「『日本書紀』歌謡時代分布との比較」「詠み人分析」「『古事記』歌謡との表現の差異」などだ。
『古事記』『日本書紀』所載のいわゆる上代歌謡の初出は両書とも「八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに…」という神代の時代の歌なのだが、『原萬葉集』における一番古い歌は仁徳天皇の時代のものとなっている。しかし、『日本書紀』には持統天皇の時代までの記録であるにも拘らず、一番記録が多く残っていると思われる天武天皇と持統天皇の時代の歌が一首もない。翻って『原萬葉集』を見れば斉明天皇から持統天皇というたったの四代に二一二首が、すなわち全二三四首の九一%が集中している。中でも持統天皇の時代には一五六首、すなわち六七%が集中するという異常さである。この歌の分布上の特徴は当然編集の目的を反映していると見るべきである。これらの分析に基づく考察については本書で確認してほしい。

 

 

この巻は、全二三四首の解読結果の集約と解析の後半部に相当する。そして内容は「解読結果の主題別検討」「万葉集の解読法」『釈萬葉集』に大別される。

「主題別検討」では、有馬皇子、大津皇子、草壁皇子、川嶋皇子そして天智天皇の暗殺の状況や場所が解き明かされる。神武東征や天孫降臨話の元になったと思われる、本当の中つ国平定の様子が解き明かされるだけでなく、崇神天皇と同様に神鏡、神剣と同床同殿出来ずに、その祟りにあった天武天皇の石上神宮の出雲武雄神社創建や、持統天皇による境内配置などの改変等の謎が解ける。そしてそれこそが大三輪朝臣高市麻呂が職を賭して持統天皇伊勢行幸に反対した理由だと判明する。「萬葉集の解読法」では裏の意味の隠し方をまとめて示し、『釈萬葉集』では『釈日本紀』に倣って『原萬葉集』解読に必要な用語の解説をまとめた。
 

 

日本初のLNG製造装置の導入を計画した越後石油。仕事を取ろうとするエンジニアリング各社は激しい受注工作を開始する。その競争を利用して一儲けを企む会社経営者。公正を貫こうとする資材部長達との駆け引きに、恫喝そしてダーティな動きが止まらない。企業における調達の闇をLNG製造施設の導入、建設を舞台に設定してリアルに描く。「悪人」必読の『調達の闇』シリーズ第1弾である。「天井裏」を埃にまみれながら、隠れ、動き回るネズミの如く、薄汚く、そして目まぐるしく展開するストーリーに注目だ。

 

 

『お脈見坊主』
山崎製鉄の油井管はネジの強度などが越後石油の要求を満たさないからと一度も納入実績がなかった。製造所の所長は初納入との実績を昇進の原動力にしようと越後石油の社長が通う医者と同じ医者にかかっている仲のいい副社長に頼み、医者、即ちお脈見坊主を通じて油井管の売り込みを画策する。その効果あってか、入札で受注できなかった山崎製鉄になにがしかの発注を無理強いする不公正が発生する。調達をめぐる、越後石油内部の抗争、駆け引きなど、欲とカネにまつわる人間の醜さが描かれている。

 

 

 

 

昭和53年から59年までの6年間をサハリン石油開発協力の現地駐在員として働き、現在のサハリン1と呼ばれるチャイヴォ、オドプト油ガス田の発見評価をした地質技術者の体験記である。旧ソ連時代の、戦時国境地帯の知られざる様子が描かれている。本書はその上巻であり、追って下巻の執筆と出版が計画されている。ソ連、サハリン、石油開発などの理解に役立つ一書だ。